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PLAUD Note vs Notta Memo 録音品質を実測比較|5時間同時録音で分かったこと【検証第1弾】
目次
「PLAUD NoteとNotta Memo、録音デバイスとしてはどっちが上なの?」——両方を自腹で使っているので、いつかちゃんと検証したかったテーマです。今回、約5時間の同時録音で正面から比べました。先に結論です。
録音品質は、ほぼ拮抗でした。 声がクリアな区間では、2台の文字起こしがほぼ一言一句同じになるほど。差が出るのは聞き取りにくい難所だけで、そこでも「どちらかが一方的に強い」のではなく、互いに別の方向に崩れます。そしてこの検証でいちばん大きな学びは、機種の優劣よりも「流暢な要約と、正確な文字起こしは別物」という事実でした。

- PLAUD Note(実機)
- Notta Memo(実機・Type-C版)
- NotebookLM(文字起こし・要約に使用)
筆 モジオコLab 編集部 / 筆者
音声入力や文字起こしAI、そして文字起こしを要約してくれるAIを使い倒したら、日々の業務がめっちゃ楽になった人間です。 その手応えから、実際に自腹でいろんなデバイスを使い始めています。 音声入力は Aqua Voice を日常的に愛用し、議事録要約の NotebookLM は仕事でもプライベートでも1年以上活用中。 個人情報を扱う仕事柄、セキュリティや運営元の素性は人一倍シビアにチェックします。
1. 検証の設計:文字起こしを「NotebookLM」に固定した理由
録音デバイスの比較でやりがちなのが、それぞれの純正アプリで文字起こしして「こっちの方が正確だった」と結論づけるやり方。でもそれだと、マイクの性能差なのか、文字起こしAIの性能差なのか区別がつきません。
そこで今回は変数を絞りました。
- 録音:PLAUD NoteとNotta Memoで、同じ場所・同じ時間帯に約5時間を同時録音
- 文字起こし・要約:両方の音声ファイルを同じ NotebookLM にアップロードし、同一の指示文で処理
こうすれば、出てくる差は「録音された音声の品質差」に絞り込めます。純正側の実力(製品トータルの実力)は、第2弾以降のシリーズで順に検証していきます。
録音した環境は、静かな会議室ではありません。近距離の会話、電話の応対、スピーカーから流れる動画の音声、テレビの音などが同時に飛び交う実環境です。きれいな条件のデモではなく、実際の使用場面に近い「雑多な音」での比較になっている点が、この検証のポイントです。
2. まずAI要約を比較したら、意外な差が出た
両方の音声をNotebookLMに入れ、「内容を項目ごとに整理してください」という同一の指示で要約させました。
共通して拾えていた内容は多く、事務作業の話題、スピーカーから流れていた解説動画の要点(水分補給のタイミングなど)、雑談やテレビの音声まで、どちらの録音からも主要トピックは押さえられていました。
面白いのはここから。同じ時間・同じ場所の録音なのに、要約の「重心」がはっきり違ったのです。
- Notta由来の要約:解説動画の具体的な数値(水分量や温度・時間など)や、細かい項目立てが詳しい
- PLAUD由来の要約:実務のディテールや、その場の出来事・会話の背景が詳しい
これだけ見ると「性格の違う2台」に見えます。ただ、この時点で結論は出せません。この差が「録音品質の差」なのか「生成AIの出力の揺らぎ」なのか、要約だけでは切り分けられないからです。そこで、生の文字起こしを直接比べました。
3. 生の文字起こしを比べたら、「ほぼ同じ」だった
同じ時間帯の生の文字起こしテキストを突き合わせた結果がこれです。
音声がクリアな区間では、両者ほぼ一言一句同じ。 近距離の会話や独り言では、まったく同じ文字列になっている箇所が多数ありました。つまり、録れている音声の質そのものはかなり近い。
差が出るのは、聞き取りにくい難所だけ。そして難所では、互いに別の方向に崩れます。実例をひとつ(固有名詞はマスクしています)。
| 実際の発話 | PLAUD | Notta |
|---|---|---|
| 「ガンガン進めちゃったのは僕だった」 | 「号護進めちゃった」と崩壊 | 「ガンゴン進めちゃった」とほぼ正確 |
この例ではNottaが意味を保ちましたが、逆にPLAUDだけが正しく拾えた箇所もあります。人の呼びかけをPLAUDは正しく認識し、Nottaは別の単語に誤変換したケースもありました。つまり優劣は五分五分、ケースバイケース。「難しい音への強さ」に方向性の違いはあれど、総合力の差ではありませんでした。
4. 両者に共通の弱点:スピーカーから流れる音声
はっきり共通の弱点も見つかりました。スピーカーから再生されている音声(動画の解説音声)は、両デバイスとも文字起こしが大きく崩壊します。
たとえば動画内のクイズの読み上げ部分。文としてはかなり崩れて、意味の通らない断片になった箇所が両者にありました。一方で興味深いのは、数値やキーワードはどちらもかなり拾えていたこと。「38度から40度」「600ml」といった具体的な数字は、崩れた文の中でもしっかり残っていました。
生の人の声とスピーカー越しの音では、ここまで結果が変わる——録音デバイスを会議室のスピーカー音声(オンライン会議の相手側の声など)に使う場合は、この限界を知っておく価値があります。
5. 考察:この検証から言えること
(1) 録音デバイスとしての差は小さい
クリア区間の一致率の高さから、マイク性能・録音品質に決定的な差はないと判断しています。難所での崩れ方の違いは、ノイズ処理など音声処理の特性差の可能性がありますが、どちらかを選ぶ決定打になるほどの差ではありません。
(2) 要約の差の正体は「生成AIの揺らぎ」
生の文字起こしがほぼ同等だった以上、最初に見えた要約の差は録音品質の差ではなく、NotebookLM側の出力の揺らぎ(要約の重心の置き方)が主因と考えるのが妥当です。同じ音声でも、要約は毎回同じにはならない——これは録音デバイス選び以前に、AI要約を使ううえで知っておきたい性質です。
(3) 流暢な要約 ≠ 正確な文字起こし
今回いちばんの学びがこれです。要約が流暢に構造化されているからといって、元の文字起こしが正確だとは限りません。 実際、かなり崩れた文字起こしからでも、NotebookLMはキーワードを再構成してそれらしい要約を組み立てていました。AI要約だけを見て「よく録れてる」と判断するのは危険で、大事な内容ほど元のテキスト(できれば音声)の確認が要ります。
6. で、どっちを買えばいい?(録音品質では決まらない)
この検証の結論はシンプルです。録音品質では差がつかない。だから、選ぶ基準は仕様と使い勝手の違いになります。
- 1回の録音時間:Nottaは最大5時間で一区切り/PLAUDは最大30時間連続
- 充電方法:NottaのType-C版はケースのままUSB-C/PLAUDは専用磁気ケーブル
- 本体画面:Nottaはあり/PLAUDはなし
このあたりの実機比較は、開封レビューに詳しくまとめています。
→ 関連:Notta Memo 開封レビュー|PLAUD Noteと並べて分かった違いと使い方
→ 関連:AI文字起こし・録音AI 全体マップ(目的別整理)
7. まとめと次回予告
- 録音品質:ほぼ拮抗。クリアな声は両者ほぼ同一、難所は互いに別方向に崩れて五分五分
- 共通の弱点:スピーカー再生音は両者とも大きく崩れる(ただし数値・キーワードは拾える)
- 最大の学び:流暢な要約 ≠ 正確な文字起こし。要約の見た目に騙されない
続く第2弾では、今回「揺らぐ」と分かったAI要約を正面から検証しました。PLAUD純正のAI要約ノートと、無料のNotebookLM運用を同じ音源で比較——課金プランの要約は、無料の工夫とどれだけ違うのか。純正の文字起こし機能同士の比較も、シリーズで順に追いかけます。
→ 続きを読む:PLAUDの純正AI要約はどこまで使える?NotebookLM無料運用と比較(検証第2弾)
よくある質問
PLAUD NoteとNotta Memoは、どちらが高音質に録音できる?
約5時間の同時録音で比較したところ、録音品質はほぼ拮抗でした。声がクリアな区間では両者の文字起こしがほぼ一言一句同じになる箇所が多数あり、マイク性能に決定的な差はないと考えられます。聞き取りにくい区間では互いに別の方向に崩れるため、優劣はケースバイケースです。
同じ音声なのにAI要約の内容が違うのはなぜ?
生の文字起こしがほぼ同等だったことから、要約の差は録音品質の差ではなく、生成AI側の出力の揺らぎ(要約の重心の置き方の違い)が主因と考えられます。流暢な要約が出てくることと、文字起こしが正確なことは別物です。
スピーカーから流れる音声はきれいに録音できる?
今回の検証では、スピーカー再生音の文字起こしは両デバイスとも大きく崩れました。ただし数値やキーワードはかなり拾えており、要点の再構成には使えるレベルです。デバイスの限界か文字起こしエンジンの限界かは、次回以降の検証で切り分け予定です。
結局、PLAUDとNottaはどちらを買えばいい?
録音品質では差がつかないため、決め手は仕様の違いです。1回の録音時間(Nottaは最大5時間で区切り/PLAUDは最大30時間連続)、充電方法、本体画面の有無などが実用上の分かれ目になります。詳しくは開封比較レビューをご覧ください。